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TOEFL Primary®/
TOEFL Junior®団体実施認可会場

~日本の子供たちの英語力向上のために
KidsUPは団体実施認可会場として、
TOEFL Primary®/TOEFL Junior®を実施します~

年間約1,300名がTOEFL Primary® Speaking を受験!



2022年2月、KidsUPに通うお子さまのうち約1,300人がTOEFL Primary® Speaking を受験されました。2019年にTOEFL Primary Speakingが国内でリリースされて以来、上記規模の児童・生徒が受験したのは弊社が最初となります。KidsUPでは、弊社の早期英語教育の成果を国際的基準で測定すべく、TOEFL Primary® / TOEFL Junior® の各種テストを今後も積極的に活用していく予定です。

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梅澤 直臣
株式会社 公文教育研究会
元 GC&T 代表
Osaka English Village
(大阪英語村) 初代館長

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萓 忠義
学習院女子大学教授
応用言語学博士
株式会社 Kids UP 顧問

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辻 球一
株式会社 Kids UP
取締役副社長執行役員

TOEFL Primary® /
Junior® テストの詳細


辻:KidsUP では、数年前より TOEFL Primary® Speaking を活用して、子どもたちの英語運用能力を測定しています。 まずは、この TOEFL Primary® の詳細をご存じない方もいらっしゃると思いますので、簡単にご説明いただけますでしょうか。

梅澤:学術的英語能力を測定するテストとして世界的に知名度の高い TOEFL® テストは、英語を母語としない人々 の英語能力を測るテストとして、1964年に米国非営利教育団体である Educational Testing Service (ETS) によって開発されました。このテストは、 大学のキャンパスや教室内で必要な学術的な英語力を総合的に測定できるテストとなっています。

これまでは、高校生・大学生を中心としたテストという位置付けでしたが、英語を学ぶ子どもたちの増加、低年齢化に伴い、 国際基準での英語力を測りたいという需要が高まりました。そのような状況の中で、2011年から2014年にかけて、TOEFL Primary® / TOEFL Junior® テストの運用が始まったわけです。

萓:TOEFL Primary® は、いわゆる「TOEFL® アセスメントファミリー(TOEFL® Family of Assessments)」の1つであり、ETS が提供する信頼性の高いテストという印象があります。関連する複数のテストがある中、TOEFL Primary® は初級者の英語力を測定するテストという位置づけでよろしいでしょうか?

梅澤: そのような位置づけでよいかと思います。

TOEFL® アセスメントファミリーのテストを対象年齢で分類すると、
TOEFL Primary®: 8歳~小学生・中学生
TOEFL Junior®: 11歳~中学生・高校生
TOEFL iBT® / TOEFL® ITP: 高校生・大学生・社会人

となります。
また、TOEFL Primary® は Step 1 および Step 2 の2つの段階に分かれており、リーディング力とリスニング力を測定できます。 これに TOEFL Primary® Speaking を含めますと、3つの領域でどれだけ英語を使える力があるのかを測ることができるのです。

辻: KidsUPでは、現在、TOEFL Primary® Speaking を活用させていただいております。2022年には、 小学低学年を中心に1300人を超える国内トップクラスの受験者数となりました。

TOEFL Primary® Speaking を活用すると、子どもたちの英語力を客観的な尺度で測定できるようになります。保護者様からは、 「うちの子はどれくらい英語が話せるのですか?」という質問を以前からよくいただいていました。TOEFL Primary® Speakingを導入するまでは、 実際にネイティブ講師と会話している場面を見ていただくしかありませんでした。しかし、このテストを受験していただくことにより、お子さまが 「どれくらい話せるのか」ということを、明確にお伝えすることが可能になりました。このように小学生のうちから世界基準で自分の位置を知ることは、 英語学習において非常に重要だと感じています。

萓: この TOEFL Primary® を制作している ETS というアメリカの団体は、国際的な入学試験などを数多く開発している機関で、 テスト開発の専門家が数多く在籍しています。この機関で作成されたテストは信頼性が高く、世界的な評価も高いと言えます。

梅澤: 多少専門的な話になってしまいますが、TOEFL® では、目標言語使用領域 (Target Language Use (TLU) Domain)が明確化されており、 どの領域の能力を測るのかもはっきりしています。また、実施したテストの「信頼性係数」および「測定標準誤差」のデータも公開しており、 かなり信頼性の高いテストであるということが見てとれます。

萓: アメリカでは、統計学的手法を利用して、このような指標(信頼性係数および測定標準誤差)を開示することが当たり前となっています。 これらのデータからみても、TOEFL® のテスト判定結果は信憑性が高いということができます。残念ながら日本国内では、 このような指標をきちんと公開しているテストはほとんどないのが現状だと思います。ですから、TOEFL® アセスメントファミリーのテストを利用するということの意義は大きいと考えています。

また、日本で広く普及している英検(実用英語技能検定)は日本の学習者を対象にしている一方で、TOEFL® アセスメントファミリーのテストは 世界中の英語学習者を対象にした試験です。日本の中だけではなく、世界中で英語を学習している子どもたちと比較しながら、 自分の実力を試すことができるというのも、このテストの大きなメリットと言えるでしょう。

日本の英語教育の現状


萓:TOEFL iBT® や IELTS® などの英語各種資格・検定試験や、EF 英語能力指数 (EF EPI) などにおいて、残念なことに、 日本の英語平均スコアは諸外国の中でも下位クラスです。日本は経済的には発展している国であり、また明治維新以降の長きにわたり英語教育に力を入れているはずであるのに、 いまだ日本人の英語力は低迷状態であると言わざるを得ません。

梅澤:日本の学校教育も、子どもたちの英語力向上に向けて改善や努力をしています。しかし、国際基準のテスト結果を見ると、 アジア諸国の英語力の伸びは日本のそれを上回っています。グローバル化が進む世界で、日本は英語力において他国にますます差をつけられているように思います。

TOEFL Primary® (小学生中心8歳~11歳) を実施しているアジア10カ国の順位で、日本は5〜6位と、平均あたりの位置にいます。しかし、TOEFL Junior® (中学生~高校生)の順位になると下位に落ち込んでいきます。つまり、日本は中学生以上になると、アジア諸国にさらに遅れをとっていくという傾向があるように思います。

辻:なぜ、そのような現象が起きているのでしょうか?諸外国と比べて、中学生以降に英語力が低下していく原因はどこにあるのでしょうか?

梅澤:アジアの他国では年齢が高くなるにつれ、実際にネイティブスピーカーに触れる機会や時間が多くなりますが、日本は逆に少なくなっているように思えます。 その要因の1つとして、日本国内に圧倒的にネイティブの指導者が少ないことが挙げられます。待遇の問題もあり、ネイティブスピーカーの多くは、日本ではなく、隣国の韓国や中国に就業してしまうと聞いています。 私が大阪英語村を立ち上げた際も、ネイティブスピーカーの教員採用で非常に苦労したことを覚えています。

萓:日本では、幼児や小学生のときには、英会話スクールなどでネイティブスピーカーやバイリンガルの先生方と英語を使って活動する機会があります。しかしながら、 中学生以上になると学校での授業は文法・訳読重視に切り替わり、テキストを使用して知識吸収型の学習スタイルが中心になります。また、学習塾ではさらにその傾向が強くなり、受験対策として語彙や文法の暗記、 穴埋め問題などを中心に取り組むようになります。つまり、小学生までは、英会話スクールなどに通い、実践的な英語を身に着けるような学び方をしていますが、中学生以上になると、 実践的な英語を学ぶ機会が激減してしまうのです。

加えて、指導者である教員が、実際に使える英語を教えるというトレーニングを受けていないために、その指導方法に困惑していることも、英語力でアジア諸国に遅れを取っている原因の1つのように思われます。 1989年以降の学習指導要領には、コミュニケーション重視の英語教育が謳われていますが、30年以上経った今でも状況が改善されていないのは残念なことです。

辻:首都圏では、小学3年生の後半から中学受験を理由に受験塾へ通い始めるご家庭も多く、受験が終わるまでの3年間、実践的な英語学習を中断するお子さんも多く見られます。 幼少期から小学3年生まで学び、せっかく英語でのコミュニケーションを取れるようになったところで、受験で3年間のブランクができてしまうことは、非常にもったいなく感じられます。

日本の子どもたちに
必要な英語能力


辻:今後の子どもたちに必要とされる英語能力とは、どのようなものでしょうか?また、 子どもたちの英語力はどのように向上させていけばよいのでしょうか?

梅澤:今後さらにグローバル化が進む世界で、必要とされる能力の中に英語でのコミュニケーション能力があります。 これは1つの例なのですが、本場アメリカのアメリカン・フットボール・チームで日本人選手がなかなか活躍できていないそうです。競技の実力自体はあっても、 英語でのコミュニケーション能力が不足していることによって、チーム内でその実力を生かせていないそうなのです。日本人は、 スポーツ以外のさまざまなジャンルにおいても能力・実力のある人は多く、英語でのコミュニケーション能力さえ向上すれば、 世界のいろいろな場でもっと活躍できるのではないでしょうか。そのためには、幼少期から小学生のうちに、英語による実践的なコミュニケーション能力を高め、 中学校、高校の段階で完成させるようにしたいものです。

萓: 確かに英語でのコミュニケーション能力は、グローバル社会を今後生き抜く子どもたちには必須の能力となるといえるでしょう。 それにもかかわらず、日本で英語能力の向上を目指す際、子どもたちを含め、その意識は語彙や文法に向かってしまうのです。コミュニケーションという語学習得で一番重要な部分に目を向けないのです。 いくら語彙や文法の知識があったとしても、実際にコミュニケーションの方法を学ばずに、海外の人たちと意思疎通を図ることはできません。いくら勤勉で素晴らしい人格であっても、 コミュニケーション能力が不足していると、周囲の人を巻き込んで新たなものを生み出すということはできないのです。

英語でのコミュニケーション手法を習得すべきだといった場合、ピンとこない方もいらっしゃるかと思います。しかしながら、文化によってコミュニケーション・スタイルは変化するものなので、 日本式のコミュニケーションをそのまま英語で利用することはできないのです。日本人同士であれば、ほぼ同一の文化・価値観を持っているので、「以心伝心」というコミュニケーション・スタイルが通用します。 しかし、海外では、自分の思いを言葉にし、「きちんと伝えて・きちんと理解しあう」ことが求められます。日本人特有の意見や主張を抑えるというスタイルは良いとはされません。また、多国籍文化では、 アイコンタクトやジェスチャーを駆使して、きちんと意思や意見を伝えるスタイルも一般的です。グローバル化がさらに進む世界 では、日本の子どもたちが海外のコミュニケーション手法を学び、身につけていくことが必須なのです。

梅澤:英語でのコミュニケーション能力向上のためには、学校の英語授業だけでは英語に触れる絶対量・絶対時間が足りないと思います。KidsUPさんのような学校以外での英語教育も重要になってくるでしょう。 しかし、学校以外での学びとなると費用が発生するので、子どもたちの英語教育に対して、なんらかの国からの補助が受けられるようになるとよいと思っています。

理想をいえば、英語を使ったコミュニケーションについては、幼児期、小学生のときから始めて高校在学中には仕上げて(TOEFL iBT® を受験できるレベルまでにして)、 その後、大学受験においては入学後に必要な専門的な研究内容に取り組むための「英語で論文を読める、書ける」力を判定する、という形に持っていければベストだと考えます。

辻:これからは、日本人もグローバルな環境で競争しなければならない時代であり、英語でのコミュニケーション能力が重要なキーになるということでしょう。 国が行う英語教育だけでは足らない部分が多いということですので、子どもたちには KidsUP のような実践的な英語を学べる場で、 英語でのコミュニケーション能力をできるだけ早いうちに習得してもらいたいと考えています。

さらに、自身の英語力を国際基準に当てはめて把握できるテストである、TOEFL Primary® / TOEFL Junior® を受験して、今後の英語学習の指標として活用していただければと思っております。

本日はお忙しいところ、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

kumon

TOEFL Primary® / TOEFL Junior® は、公文教育研究会が主幹となり、日本国内の受験対応を行っています。公文教育研究会は、世界各国に教室を展開する日本の教育業界において最もグローバルな企業です。今後KidsUPは、日本のお子さまの英語力向上のため、公文教育研究会とともに TOEFL Primary® / TOEFL Junior® の日本における普及に尽力して参ります。

編集後記:
折しも2022年11月には、都立高校入試(東京都立高等学校入学者選抜)の合否判定に使用されるスピーキングテストが実施されました。その狙いは使える英語力の育成だといわれています。グローバル化が進み、英語での議論や交渉を求められる場面が増える中、読み書き中心の入試が続いた日本の受験は、変化の時を迎えています。