小4の壁って何?子どもの成長から原因を理解し練るべき対策や理由などを解説
子どもを取り巻く環境の変化や心身の成長に伴い、「小4の壁」と呼ばれる多種多様な問題が子どもと保護者の方に降りかかると言われている小学校4年生。学習面や精神面、学童の問題など、その課題と原因は実にさまざまです。
また、小学4年生の子どもはとても多感で、悩みを抱えやすい時期ともいわれています。そのような子どもにどう接し、たくさんの課題をどう解決していけばいいのか悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、小4の壁に悩む保護者の方に向けて、小4の壁への対策方法と、小学4年生の子どもの心の状態について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 小4の壁とは
2. 小4の壁で直面する課題
2-1. 勉強のレベルが上がりついていけなくなる
2-2. 保護者の方に反抗的になる
2-3. 学童に入りにくくなる
2-4. 心のケアが難しい
3. 小学4年生の子どもの心の状態
3-1. 他者と自分を比較するようになる
3-2. 体と心の成長にギャップを感じている
3-3. 大人に相談できない心理状態になっている
4. 小4の壁に悩む子ども対して保護者の方ができること
4-1. 子どもに保護者の方から話しかけるようにする
4-2. 学校以外の環境を探してみる
4-3. 子どもの行動を制限し過ぎないようにする
5. まとめ
1. 小4の壁とは
「小4の壁」とは、「9歳の壁」「10歳の壁」とも呼ばれ、小学校4年生の子どもと保護者の方がさまざまな問題に直面することをいいます。
心も体も大きく成長し、思春期の入口にさしかかる小学校4年生の子どもは、人間関係において低学年の頃とは異なる複雑な悩みを抱えるようになります。また、学校の勉強が難しくなり、学習についていけない子どもが出てくるのもこの時期です。さらに、学年が上がったことで学童保育の選考から外れやすくなり、放課後の居場所がなくなってしまう場合もあります。
このように、学習面や精神面、生活面など、さまざまな要因によるトラブルが発生しやすいのがこの時期の特徴だと言われています。
2. 小4の壁で直面する課題
小4の壁で具体的に直面する課題として考えられるものをいくつか挙げてみました。
- 勉強のレベルが上がりついていけなくなる
- 保護者に反抗的になる
- 学童に入りにくくなる
- 心のケアが難しくなる
一つずつ具体的に説明していきます。
2-1. 勉強のレベルが上がりついていけなくなる
小学4年生になると、学校の勉強のレベルが上がり、ついていけない子どもが現れることは珍しくありません。例えば、算数では単純な計算問題だけでなく、応用的な計算や図形の問題が出てくるようになりますし、国語では覚える漢字の量が最も多いのが4年生です。加えて、3年生からは「外国語活動(英語)」が始まり、教科数も増えています。そのため、授業を聞いていても理解できないことが出てきたり、宿題の量が増えたりと、負担が一気に増えることも考えられます。
この時期の子どもには、他人と自分を比較して落ち込みやすくなるという特徴があります。勉強についていけないことが自己肯定感の低下につながってしまうこともあるため、注意して見守り、子どもの学習や精神面をサポートしましょう。
2-2. 保護者の方に反抗的になる
保護者に反抗しやすくなるのも、小4の壁で起こりがちなトラブルのひとつです。前述した通り、小学校4年生は思春期にさしかかる子どもも多くいる時期です。思春期の子どもは、心や体の成長に伴う変化に対して漠然とした不安やストレスを抱えており、その不安が反抗的な態度という形で現れることも少なくありません。
思春期の反抗は、成長を重ねる上で誰もが経験するものです。急に乱暴な言葉使いをするようになったり、言うことをきかなくなったりと、保護者の方にとっては戸惑うことも多いと思いますが、心身の変化が緩やかになるにつれて次第に落ち着いてきます。犯罪や危険行為につながらない限りは、過剰に心配したり頭ごなしに否定したりせず見守ることも大切です。
2-3. 学童に入りにくくなる
実は学童にも小4の壁があります。
地域によっては小学校3年生までしか学童(自治体設置の学童)に入れないことがあります。また、地域の学童が小学6年生までの子どもを受け入れている場合でも、定員オーバー等の場合は低学年の子どもの方が優先されるケースがほとんどです。そのため、4年生以上になると学童を利用できなくなってしまうことも少なくありません。
今までお留守番の経験がない子どもにお留守番をさせることに対し、不安を覚える保護者の方もいらっしゃるでしょう。その場合は、民間の学童や送迎付きの習い事に通わせることを検討してみてはいかがでしょうか。
民間の学童であれば、自治体設置の学童と違い、学年が上がっても条件なく利用できます。また、英語やプログラミング等、独自のカリキュラムを取り入れている民間学童も多いので、預かり時間を利用して将来につながる特技やスキルを身につけることができます。
2-4. 心のケアが難しい
前述の通り、小学校4年生の子どもは、成長の過程でさまざまな悩みや不安を抱えています。また、子ども自身にアイデンティティが形成されていくことにより、これまで保護者の方になんでも話していた子どもが、隠しごとや反抗をするようになることがあります。
保護者の方にとっても接し方が難しくなる時期ですが、無理に悩みを聞き出そうとしたり、しつこく話しかけたりすると、逆効果になりかねません。まずは子どもの様子を注意深く観察し、タイミングを見て話しかけるようにしましょう。また、学校でのトラブルが懸念される場合は、学校の先生に相談してみることも1つの方法です。
3. 小学4年生の子どもの心の状態
これまで述べた通り、小4の壁が生じる背景には、精神的なものや学習面、子どもを取り巻く環境の変化など、さまざまな要因があります。中でも、思春期の入口特有の不安定な心の状態からトラブルにつながることは少なくありません。
ここでは、小学校4年生の子どもの心の特徴として、下記3つを紹介します。
- 他者と自分を比較するようになる
- 体と心の成長にギャップを感じている
- 大人に相談できない心理状態になっている
子どもの心を理解することで、子どもの心に寄り添い、さまざまなトラブルを解決するための糸口になるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
3-1. 自治体設置の学童保育
小学校4年生頃の子どもは、自我が芽生え、自分を客観視する力がついてきます。客観視する力がつくと、集団の中での自分の立ち位置を考えるようになったり、周囲と自分を比較するようになったりします。そのため、自分が周囲よりも劣っていると感じ、自己肯定感が下がりやすくなることも少なくありません。
また、子どもによっては、周囲から自分がどう思われているか過剰に気になってしまうことや、友達のちょっとした言動を気にして落ち込んでしまうこともあります。
3-2. 体と心の成長にギャップを感じている
心だけでなく、体も大きく成長するのがこの時期の子どもの特徴です。身長・体重の変化だけでなく、運動能力や体力にも差がつくようになってくるため、自分自身の体の変化や、周囲と比較して悩んでしまうことが多くなります。
また、小学4年生頃から第二次性徴が始まる子どももいます。第二次性徴が始まると、これまでにない体の変化に戸惑うことも多くなるでしょう。男女で体つきに違いが出てくるほか、同性の間でも成長のスピードには個人差があるため、同級生との違いが気になってしまうということも考えられます。
3-3. 大人に相談できない心理状態になっている
心の成長に伴い自我が芽生えることで、大人に相談しづらい心理状態になっていることも考えられます。
保護者の方に自分の心の内をなんでも話すことができていた幼児期と違い、思春期に入った子どもは、恥ずかしさや戸惑い、反抗心などから、内心を隠すようになることがあります。場合によっては、自分では解決できないトラブルや、心を強く苦しめるような悩みを持っているにも関わらず、誰にも相談できず抱え込んでしまうことも考えられます。
4. 小4の壁に悩む子ども対して保護者の方ができること
小4の壁によりさまざまな困難にぶつかってしまっている子どもには、適切なケアが必要です。
ここでは、保護者の方が子どもに対してできることの一部を解説します。
- 子どもとのコミュニケーションを大切にする
- 学校以外の環境を探してみる
- 子どもの行動を制限し過ぎないようにする
ただし、実際にどのような対応が適しているかは、子どもの性格や抱えている悩みによって異なります。まずは子どもの様子をしっかり観察したうえで、適切な対応をとることが大切です。
4-1. 子どもに保護者の方から話しかけるようにする
小4の壁により悩みを抱えている子どもは、保護者の方に対して反抗的な態度をとったり、コミュニケーションを拒絶したりすることも多く、保護者の方は対応に困ってしまうかもしれません。しかし、前述の通り、この年頃の子どもは心身や環境の大きな変化に戸惑いながら、必死に成長し続けています。過剰に心配し過ぎず、適切な距離感で見守りましょう。
心配するあまり、学校での様子や悩みなどを無理に聞き出そうとすると、子どもは更に心を閉ざしてしまうことも考えられます。まずは、普段の他愛ないコミュニケーションを大切にし、日頃からよい親子関係を作っておくことを心がけましょう。子どもが保護者の方に対し、悩みを打ち明けても否定されない、きちんと聞いてくれるという安心感を持っていれば、自分から話してくれるようになるかもしれません。
4-2. 学校以外の環境を探してみる
学校の友達や先生とうまくいかないという悩みを抱えている場合、習い事や民間学童など、他の居場所を作ってあげることも1つの手段として有効です。学校とは違う場所で新たな人間関係を形成することで、「学校が全てではない」と思えるようになり、心が軽くなるかもしれません。また、他人と比較して落ち込みやすい時期に特技を身につけることは、子どもにとって強固な自信につながります。
特に民間学童は、子どもの放課後の居場所としても、特技を身につけられるという点でもおすすめのサービスです。民間学童は、学童施設として子どもを預かることに加えて、英語やプログラミングなど独自のカリキュラムを取り入れているところが多くあります。無料体験レッスンを実施している民間学童もあるので、まずは子どもと一緒に体験してみることをおすすめします。
4-3. 子どもの行動を制限し過ぎないようにする
小学校4年生は、自我が芽生え、自分自身で決断したいことが増えてくる時期です。危険性の高いことや、犯罪につながりかねない行動は咎めなくてはいけませんが、必要以上に子どものやりたいことを制限し過ぎないようにしましょう。
子どもと意見が分かれた時は、頭ごなしに否定するのでも、無条件で受け入れてしまうのでもなく、子どもの意見をきちんと聞いたうえで、親としての考えを誠実に示すことが大切です。例えば、子どもがスマホを持ちたいと言ってきた時には、「どうしてスマホを持ちたいのか」「スマホを持ったらどのように使いたいのか」を聞きましょう。もしかすると、習い事の際の連絡手段に困っている、同級生との人間関係に支障が出ている等の悩みが隠れているかもしれません。
子どもの行動を否定・制限してしまうのではなく、子どもの話を真摯に聞いたうえで保護者の方の考えを伝え、一緒に課題を解決していく姿勢を示すことが、信頼関係の構築につながります。
まとめ
多くの保護者の方が「小4の壁」としてさまざまな問題に頭を悩ませる小学4年生の時期ですが、子どもの心と体にも大きな変化が起きています。子どもの成長過程において必要な変化なので、過剰に心配したり行動を制限したりせず、穏やかな心で見守るようにしましょう。
放課後の子どもの居場所がないと感じている場合や、子どもに新しい環境を提供したい場合、将来につながる特技を身につけさせたいと考えている場合等は、民間学童の利用がおすすめです。
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