子どもは怒るのではなく叱る!感情ではなく子どもを思った上手な叱り方とは
「またうちの子を頭ごなしに怒鳴ってしまった」と反省したことがある保護者の方はきっといらっしゃるはずです。仕事や家事で疲れているうえに、子どもが言うことを聞いてくれなかったら、イライラしてしまうこともあるでしょう。しかし、子どもを叱ることは成長のためにも重要ですが、感情に任せて怒ることは好ましくありません。
この記事では「叱っているつもりだけど、頭ごなしに怒ってしまっている気がする」という方のために、上手な?り方を解説します。子どもとのポジティブなコミュニケーションのためにお役立てください。
目次
1. 「叱る」は子どものため、「怒る」は自分のストレス発散のため
2. 上手な叱り方とは
2-1. 子どもの目線に合わせて伝える
2-2. 端的に原因を理解してもらえるように説明する
2-3. 関係ない日の話題は持ち出さない
2-4. 人格を否定しない
3. 感情のままに怒ってしまう弊害
3-1. 子どもの自尊心を傷つけてしまう
3-2. 本音で話してくれなくなる
3-3. 親との会話が減ってしまう
4. 叱り方に迷った時に相談すべき相手
4-1. ご両親
4-2. 学校や幼稚園(保育園)の先生
4-3. 学童の先生
5. まとめ
1. 「叱る」は子どものため、「怒る」は自分のストレス発散のため

叱ることと怒ることには、「誰のための行動か」という点で歴然とした差があります。子どものためにするのが「叱る」で、自分のためにするのが「怒る」です。
つまり、叱るのは「子どもの将来を考え、行動を正す」ために行うのに対し、怒るのは「自分のイライラした感情を子どもにぶつけて解消する」ために行っていると考えられます。
そもそも、子どもが言うことを聞かないのには、それなりの理由があります。「なぜ言うことを聞かないのか」を理解せずに、頭ごなしに怒ると、子どもとの関係性が壊れかねません。
子どもが問題のある行動をしていたら「なぜ、やってはいけないのか」を本質的に理解させることが重要です。怒るという形で子どもを恐怖で支配するのは避けましょう。
「優しく伝えたほうが良いのはわかるけど、なかなか伝わらなくて」とお困りでしたら、この後に紹介する上手な叱り方をぜひ参考にしてみてください。
2. 上手な叱り方とは

怒り続けて言うことを聞かせるというやり方は、長期的に見て子どものためになりません。「怒られるのが怖いから言うことを聞いておく」という思考に陥りかねないためです。子どもがストレスを抱えたり、「バレなければ悪いことをしてもいい」という考えを持ってしまったりすることにより、家庭外で問題行動を起こすきっかけにもなり得るので、避けなくてはいけません。
ここでは「やめたほうが良いとわかっているけど、つい強く怒ってしまう」とお悩みの方のために、上手な叱り方のポイントを紹介します。子どもの性格によって最適な叱り方はそれぞれ違いますが、まずはこれから紹介するポイントを意識して子どもと向き合ってみてはいかがでしょうか。
2-1. 子どもの目線に合わせて伝える
叱るときは、子どもと目線を合わせましょう。
大人の目線から大声で怒鳴ると、子どもに強い威圧感と恐怖を与えてしまいます。どれだけ正しいことを伝えても、子どもは「怖い」という感情に支配されてしまい、大人が心配している気持ちや叱っている理由が伝わりにくくなってしまいます。
そのため、自分の目線を子どもの目線まで下げ、声を荒げずに接してみてください。目線を合わせると、「何故やってしまったのか」を冷静に話してくれる可能性が上がります。
また、目線が合っていると子どもは安心感を覚え、落ち着いて話を聞くことができます。
「あの時、ママ(パパ)と話したからダメだな」と冷静に考えられれば、問題のある行動もおこさなくなるでしょう。
2-2. 端的に原因を理解してもらえるように説明する
子どもを叱る時は、原因を理解してもらえるよう、端的に伝えることを心がけましょう。大人でも、回りくどい伝え方では、話を聞くのに疲れてしまい、内容が抜け落ちてしまうことも多いはずです。
子どもの場合、大人よりも長い時間話を聞くことが難しいうえに、同時に処理できる情報量も限られています。大人を叱る場合よりもさらに「端的に伝える」ことを意識する必要がありそうです。
叱る時は、必要な情報だけを伝えることを意識し、短時間で済ませましょう。
たとえば「あなたはいつも○○だから、○○で○○…」といった回りくどい伝え方では、子どもは何を叱られているのか理解できません。「どうしてこうしたの?」「こうすると危ないよね」「次からはこのようにすれば大丈夫」のように、情報を端的に話し、子どもがしっかりと理解してから次の話をすることが大切です。
2-3. 関係ない日の話題は持ち出さない
子どもが同じことを繰り返すと、「あの時もこうだった」「何度も同じことを繰り返して」と言ってしまいがちです。しかし、叱る時にこのような話題を持ち出すのは得策ではありません。子どもに対して過去のことを話しても、「いま何故自分が怒られているのか」に結びつかず、正確に意味が伝わらないので避けたほうが無難です。
前述した「端的に話すこと」にも繋がりますが、過去のことを話すと話も長くなり、子どもは「嫌な思いをしている」と感じるだけの状態になります。「子どもの将来を考え、行動を正す」という意味でも好ましくありません。叱るときは、現在起こった事象に対してのみ叱りましょう。そのほうが、結果的に同じことを繰り返さなくなることに繋がります。
2-4. 人格を否定しない
子どもに限らず、誰かを叱るうえでやってはいけないことのひとつが人格否定です。大人でも、誰かを叱るときに人格を否定するのは立派なパワハラ・モラハラです。子どもの人格を否定すると、将来に深刻な影響を与えてしまうこともあるので気を付けましょう。
人格を否定され続けると、子どもの自己肯定感は下がり、自分の意思で行動できなくなってしまいます。さらに、叱る時に感情的に「バカ」や「ダメな子」など人格を否定する内容を含めてしまうと、子どもは怒られている事のみが記憶に残るため、行動を正すことにも繋がりません。
そのため、叱るときは「本当に伝えたい事象以外のことは伝えない」が鉄則です。たとえば、幼稚園生の子どもが、駐車場で勝手に手を離して走り出してしまったとしましょう。この場合、感情に任せて怒るのではなく、「駐車場で手を離すと車にひかれてしまうから危ない」ということが伝わるように叱ることが大切です。
3. 感情のままに怒ってしまう弊害

感情のまま怒ると親はスッキリしますが、子どもの心には傷がつきます。傷ついたことがきっかけで、子どもの心や、周囲との人間関係に悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。
子どもが怖がっているにもかかわらず怒り続けると、子どもの自尊心は傷つき、親に対する信頼も失われてしまいます。「怒鳴ってばっかりで怖いパパやママ」という印象が子どもの心に深く根付いてしまい、恐怖の対象として見られてしまうかもしれません。親も子どもも不幸になりかないので、今からでも改善しましょう。
3-1. 子どもの自尊心を傷つけてしまう
頻繁に怒られると、子どもが「自分はダメな子だ」と思い込んでしまい、自尊心が傷つけられかねません。その結果、「親から怒られないこと」を基準に行動するようになってしまいます。
成長してからも、進学や就職の際に自分で決めて行動できなくなったり、周囲との人間関係に軋轢を生じたりするケースもあるため注意が必要です。一時的な感情で子どもの心を傷つけないように意識して叱りましょう。
また、強い口調は子どもに移ります。幼稚園や学校で、親の真似をして友達に「バカ」などの悪口を言うようになり、トラブルに発展することもあるため、叱る際の言葉遣いは普段よりも注意するよう心掛けましょう。
3-2. 本音で話してくれなくなる
保護者がいつも怒ってばかりだと、子どもが本音で話さなくなります。「どうせ話しても怒られるから話したくない」と考えてしまうようになるためです。たとえば、父親が怒ってばかりで、母親がそうではない家庭の場合、子どもは話を聞いてくれそうな母親にばかり話すようになります。
大人同士でも、自分の言うことを否定する相手とはなるべく話をしたくないはずです。子どもであってもそれは同じであることを常に意識しましょう。
3-3. 親との会話が減ってしまう
感情のままに怒ってばかりいると、子どもの口数が減り、家庭内の会話は大幅に減少します。
先に触れたこととも重複しますが、子どもが親を「自分の話を聞かず、一方的に怒鳴ってくる怖い存在」と認識し、話をする意味を見失うからです。子どもに話をして欲しいと思うなら、親が「子どもが話をしやすい環境」を作りましょう。
4. 叱り方に迷った時に相談すべき相手

家庭内で話し合っても、上手な叱り方がわからない場合は、自分たちだけで抱え込まず、周囲に相談してみましょう。具体的な相談先として考えられるのは、ご両親、学校や幼稚園(保育園)の先生、学童の先生などです。
4-1. ご両親
保護者の方のご両親は、子育ての先輩であり、子どもへの?り方についても「こうすれば良かった」「こうしたから失敗した」などの体験談を豊富に有しているはずです。また、祖父母として孫を見ている立場でもあるため、子どもに適した伝え方についてもアドバイスを求めることができるでしょう。
4-2. 学校や幼稚園(保育園)の先生
学校や幼稚園の先生にも相談してみましょう。学校や幼稚園(保育園)の先生は、普段からさまざまな性格の子どもに接しています。子どもが問題行動を起こしたとしても「どうすれば理解し、改善につなげられるか」を意識して叱っているはずです。「こういう風に怒ってしまったが、もっと良い伝え方はないか」など、具体的な話をしてアドバイスを求めると、よりよい助言が得られるでしょう。
4-3. 学童の先生
学童の先生も心強い相談相手になります。学童の先生はさまざまな子どもと接する機会が多く、「このパターンならこの叱り方をすると良い」という経験則を持っていることが多いためです。
また、学童の先生は、学校や幼稚園の先生とは違うアプローチで普段から子どもに接しています。たとえば、民間運営の学童・アフタースクールに子どもが通っている場合、英語やスポーツ、プログラミングなど、さまざまなカリキュラムを通して先生と触れ合っていることも多いはずです。学校の先生や保護者の方が気付いていない子どもの特性や性格に、学童の先生が気付いているということもあるかもしれません。
まとめ

子どもを叱るのは難しいことですが、子育てにおいて必ず通らなくてはいけない道です。まずは「叱ると怒るは違う」と心得て、子どもに伝わる形で「何が悪くて、どう改善すれば良いか」を伝えるように心がけましょう。また、叱ること・怒ることに限らず、子育てに悩んだら周囲にアドバイスを求めるのをおすすめいたします。
また、保護者の方が仕事や家事で忙しいと、どうしてもストレスが溜まってしまい、子どもに対しても強く言ってしまいがちです。学童などのサービスを利用し、肉体的・精神的な負担を減らすことも、ストレス対策として役立ちます。
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学童保育としての特徴は、「子どもの気持ち」を重視して対応していることです。
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