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小1の壁とは?共働き世帯が直面する課題について解説

「小1の壁」という言葉をご存知でしょうか?一言でまとめると「小学校に上がったタイミングで、仕事と家事の両立が難しくなること」です。
保育園を利用して、子どもを遅くまで預けて働けていたとしても、小学校に上がってもそのまま公設の学童に子どもを預けられるとは、限りません。公設の学童が定員になっていて入れなかったことが原因で、仕事を辞めざるを得ないケースもあります。

学童とは、放課後や長期休みに小学生の子どもを預かり、生活や遊びの場を提供してくれるサービスです。日中子どもの面倒を見られない保護者の方にとって、学童は大変心強い味方です。しかし、共働き世帯の増加に伴い、学童の登録児童数も年々増加傾向にあります。

また、学童に入れたとしても、お迎えの時間は18時程度までが一般的であるため、残業が長引くと間に合わないかもしれません。そのため、残業がない職場に転職したり、結局仕事を辞めてしまうことなどもあり得ます。

本記事では、小1の壁が起こる要因や対策、民間学童の活用について解説します。現状小1の壁に当たって、苦心されている方はもちろん、数年後に小学校に入学する子どもの保護者の方はぜひ参考にしてみてください。

目次

1. 小1の壁が問題視される理由
2. 小1の壁が起因する課題
2-1. 下校の時間が保育園と異なる
2-2. 保護者の学校行事への参加が増える
2-3. 時短勤務が適用されなくなる
3. 小1の壁への対策
3-1. 祖父母を頼る
3-2. 転職をする
3-3. 学童に入所する
4. 民間学童に入所するメリット
4-1. 送迎サービスを提供している施設がある
4-2. 民間ならではのカリキュラムで子どもの成長を促せる
4-3. 民間学童なら延長して預かってもらえる
5. まとめ

1. 小1の壁が問題視される理由

小1の壁が問題視される理由

最初に、小1の壁が問題視される理由を解説しましょう。詳しくは後述しますが、保育園までは問題なく仕事と子育てを両立できていたとしても、小学校に上がると生活様式がかなり変わります。学童や祖父母を頼るほか、子育てと両立しやすい職場に転職するなど、相応の対策が求められることが想定されます。

関連して、小1の壁にはいわゆる待機児童問題が深く関連している点についても触れておきます。共働きの家の子どもが学童保育の利用を希望したとしても、空きがなく入所できないことは珍しくありません。

特に、東京・千葉・埼玉の3都道府県では深刻な問題になっています。こども家庭庁によれば、2023年5月1日時点での待機児童(公営学童への入所を希望しているものの入れない子ども)の数が多かった上位10自治体のうち、9自治体が3都県に属していました。

  1. 千葉県船橋市:338人
  2. 埼玉県所沢市:337人
  3. 埼玉県さいたま市:329人
  4. 埼玉県越谷市:328人
  5. 東京都葛飾区:328人
  6. 東京都練馬区:292人
  7. 東京都足立区:263人
  8. 東京都中央区:257人
  9. 東京都杉並区:257人
  10. 山口県山口市:220人

上記の自治体でなくても、学童保育の利用を希望しても入れないことは十分に考えられるでしょう。たとえ、小学校に上がって保育園のときとは生活様式が変わったとしても、学童などのサポートが使えるなら、両立し続ける余地はあります。しかし、学童の利用を希望したものの入所できなかった場合は、夫婦のどちらか一方(主に妻)が働き方を変えなくてはいけません。

具体的な方法として、以下のことが考えられます。

  • 残業がない職場に転職する
  • アルバイト・パートとして働く
  • 小学校低学年の間は専業主婦になる

いずれにしても、不本意な形で働き方を変えざるを得ないという意味で、小1の壁は深刻な問題です。

2. 小1の壁が起因する課題

小1の壁が起因する課題

小1の壁があるといっても、いきなり仕事を辞めざるを得ない状態にまで追い込まれるケースはそう多くありません。どちらかといえば「さまざまな課題が積み重なって仕事と子育てとの両立が難しくなっていく」といったほうが適当でしょう。

ここでは、小1の壁により引き起こされる課題として、以下の3つを解説します。

  • 下校の時間が保育園と異なる
  • 保護者の学校行事への参加が増える
  • 時短勤務が適用されなくなる

2-1. 下校の時間が保育園と異なる

まず、下校の時間が保育園と異なることが、仕事と子育ての両立が難しくなる原因のひとつと考えられます。保育園の時は18時など比較的遅い時間まで預けられたうえに、残業が発生したら延長保育を利用して対応することも可能でした。

しかし、小学校1年生の場合は15時頃に下校するため、遅くても15時40分くらいには帰宅しなくてはいけない計算になります。この時間を超えて働く場合は学童に預けるのが必須です。

預けられない場合は祖父母を頼るか、仕事を辞めてアルバイト・パートで働くかなどの対応を迫られます。子どもだけで留守番させることも考えられますが、防犯・防災の面からあまりおすすめはできません。

2-2. 保護者の学校行事への参加が増える

小学校に上がると、授業参観などの保護者が参加する学校行事も増えます。平日に行われる場合、有給を取って参加しなくてはいけません。授業参観などの学校行事は子どもの成長を見れる良い機会である以上、参加することに意義はあります。

ただし、保護者会などが頻繁にあると有給が目減りしてしまうので要注意です。職場によっては半休や時間給を認めてくれることもありますが、そうでないケースもあります。どうしても参加しなくてはいけない行事には参加し、残りは欠席するなどの対応を迫られるかもしれません。

2-3. 時短勤務が適用されなくなる

子どもが小学校に入学すると、時短勤務制度が使えなくなる点にも注意しなくてはいけません。

育児・介護休業法により、3歳未満の子どもを育てる従業員に対し、時短勤務制度の利用を認めなくてはいけません。また、小学校に上がるまでの子どもを育てる従業員に対しても、時短勤務制度の利用を認めるよう努力義務が課されています。しかし、小学校入学以降の子どもを育てる従業員に対して時短勤務制度の利用を認めるかは、企業の裁量に任されているのが現状です。

仮に時短勤務制度が使えたとしても、1日の所定労働時間が6時間である以上、9時から16時くらいまでは働かなくてはいけません。15時に学校が終わるとするなら、親が帰宅できるのは子どもが家に戻ってきてからになることは十分考えられます。

また、時短勤務制度を使えないなら定時まで働かなくてはいけません。18時が定時だった場合、18時までにお迎えに行く必要がある公営学童の利用は難しいでしょう。18時を過ぎても預かってもらえる民間学童を利用するのが現実的です。

3. 小1の壁への対策

小1の壁への対策

時短勤務が使えない、公営学童に入れない、公営学童のお迎えの時間に間に合わないなど、問題が山積みになることが小1の壁といえます。

しかし、小1の壁を打開し、仕事と子育てを両立するための対策がないわけではありません。

具体的な対策として、次の3つを紹介します。

  • 祖父母を頼る
  • 転職をする
  • 学童に入所する

3-1. 祖父母を頼る

祖父母が近くに住んでいる場合は、帰宅の時間まで祖父母の家で過ごさせてもらいましょう。子どもにとっても慣れ親しんだ環境であるため、可能であればベストの方法です。

ただし、祖父母にも仕事や用事がある以上、負担にならない程度に頼みましょう。対応が難しい場合、代わりの預け先を検討しておくことも重要です。

3-2. 転職をする

思い切って転職をするのもひとつの方法です。小1の壁がもたらす課題として、仕事と子育ての両立が難しくなることがあげられます。

原因はさまざまですが、職場を変えることで解決を図れるかもしれません。具体的な転職のプランとして、以下のものが考えられます。

  • 正社員からパート・アルバイト、派遣社員、契約社員に就労形態を変更する
  • 企業内学童保育所がある企業に転職する
  • 小学校卒業まで時短勤務を認めてくれる企業に転職する

3-3. 学童に入所する

学童に入所するのも対策のひとつです。

一口に学童といっても、公営学童と民間学童があります。公営学童は、市区町村などの自治体が設置・運営する学童です。ただし、自治体によってはNPO法人や社会福祉法人に運営を委託しているケースがあります。これに対し、民間学童は株式会社など民間の組織が設置・運営する学童です。

公営学童は行政サービスの一環として提供されているため、非常にリーズナブルな料金で利用できます。ただし、開所時間が18時、もしくは18時30分までとなっており、この時間までにはお迎えに行かないといけません。時短勤務をするか、パート・アルバイトや契約社員・派遣社員として働くかしないと利用は厳しいでしょう。

一方、民間学童の場合、公営学童に比べると料金は高めですが、時間の融通は利きます。具体的な扱いは民間学童によっても異なりますが、20時や20時30分など遅い時間まで預かってくれるケースも珍しくありません。

他にもさまざまなメリットがあるので、次項以降で解説します。

4. 民間学童に入所するメリット

民間学童に入所するメリット

前述したように、公営学童の場合、預けられる時間と保護者の帰宅時間が合わない可能性があります。しかし、民間学童であれば時間に融通が利くため、仕事と家庭の両立もしやすいでしょう。

他にも民間学童に入所するメリットとして、以下の点があげられます。

  • 送迎サービスを提供している施設がある
  • 民間ならではのカリキュラムで子どもの成長を促せる
  • 民間学童なら延長して預かってもらえる

4-1. 送迎サービスを提供している施設がある

送迎サービスを用意している民間学童を選べば、家付近のバス停まで送ってくれるので負担を減らせます。お迎えに行くにしても、徒歩で十分であることが多く、親の負担を減らせるでしょう。

学童を選ぶ際は、送迎エリアおよびバス停の位置についても調べておきましょう。

4-2. 民間ならではのカリキュラムで子どもの成長を促せる

公立学童の場合、地方自治体が定めたガイドラインにより、指導計画を立てなくてはいけません。そのため、民間学童のように自由なカリキュラムを決めづらいのも事実です。

しかし、民間学童は運営会社が独自に定めたコンセプトに従って運営できます。
そのため、独自のカリキュラムで学べることが大きな特徴です。
たとえば、学童にいる間はずっと英語で過ごし、数学や理科も英語で学ぶ環境を提供している施設もあります。

4-3. 民間学童なら延長して預かってもらえる

民間学童なら保育園と同様、帰りが遅くなってしまう場合にも時間を延長して預かってもらえます。延長して預かってもらえることにより、急な残業にも対応可能です。

ただし、個々の施設により何時まで預かってもらえるかは異なります。
民間学童を選ぶ際は、「何時まで預かってもらえるか」を基準のひとつにしましょう。

まとめ

小学生の放課後預かりはどこに頼む?選び方や注意点も解説

小1の壁は、共働きの家庭であれば必ず直面する課題です。しかし、学童など外部のサービスを上手に使う、職場の理解を得るなど対処法はあります。「両立できないから会社を辞める」のも解決法ではあるものの、キャリアを築いていきたいならなるべく選ばないほうが良いでしょう。

また、子どもにとっても学童に通うことで、学校とは違う友だちができるほか、新しいことが学べるなど有意義な経験ができます。積極的に民間学童の利用を検討しましょう。

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